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『宮尾本 平家物語(玄武之巻)』読破……。 [雑談]

 ついに、この日がやってきてしまった……。


宮尾本 平家物語〈4〉玄武之巻

宮尾本 平家物語〈4〉玄武之巻

  • 作者: 宮尾 登美子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2006/07
  • メディア: 文庫




 かつて、洗濯しすぎて黒が擦れてきていたTシャツを着ていた老人と思しき男が、

 「『三国志』は一冊で終わったらダメですよ。ある程度の読み応えがなければダメです」

 と京の都を目指す近鉄電車の中で語っていたことを思い出した。

 そうなのだ。『平家物語』も一冊で終わるようではダメなのだ。せめて4冊くらいは、あの殺伐とした平安末期に咲いた”あだ花”とも思える世界に浸らせてもらわないと~。

 そんな願望をこの作品は十分満たしてくれたような気がする。

 この巻の主人公は、やはり義経と知盛の妻・明子じゃないかと思う。

 義経ファンとしては、あまりに呆気なく死んだ義経にがっかりしてしまったけれど、これは


義経 (新潮文庫)

義経 (新潮文庫)

  • 作者: 宮尾 登美子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 文庫



 こちらを読めばいいことなので、後日、こちらを読むとしよう。

 ドラマでは姿さえ出てこなかった教経。もっと教経の武勇伝があって、知盛の策があって、「いざ!義経」っていう具合で壇ノ浦に突入すればもっと面白かったかもしれないけど、今回はいいです。

 平家の滅亡という時代の波に時子と明子が必死に抗う姿が感動的だった。

 最後、安徳天皇と弟の親王を入れ替えて平家の血を残すという発想は、時子なら、”ひょっとしたらやるかも!”と思ってしまった。

 正直言うと、「もっと長くてもよかったんじゃね!?」っていう気がする。全八巻くらいあれば、もっと木曽義仲とか義経の件が書けるやん!

 
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